2017年5月2日(火)のザ!世界仰天ニュースで、悪魔祓いされた謎の病気という内容のストーリーが紹介されるようです。映画エクソシストのモデルとなったのも、この病気の患者であったそうなのですが、この病気の正体はなんだったのでしょうか?

 

 

悪魔祓いが必要な病気って?

以前、「エクソシスト」というホラー映画がとても流行ったことがありました。

映画の中では、幼い少女がベットから体を浮かせたり、体をブリッジに反らせて階段を降りたり、そこらじゅうを歩き回ったりという奇怪な行動が衝撃的と大きな話題となりました。

 

この映画を見たときはとっても衝撃を受け、大きな恐怖を覚えたことを思い出します。みなさんの中にもこの映画を見て恐怖を覚えた方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?

 

当時はこの内容はフィクションの世界のものと思っていましたが、なんとそんな症状が現れる病気が実際に存在するということを知りました。しかも、患者さんはなんと日本人にもいらっしゃるということにさらにビックリしてしまいました。

 

そんな奇怪な症状が出る病気ってどんな病気なんでしょうか?

調べてみると、その病名は、

抗NMDA(エヌ・エム・ディー・エー)受容体脳炎

という名前の病気だったようです。

 

その昔、医学でも解明できずにいたこの病気は、悪魔に取り憑かれた症状として捉えられ、祈祷師が悪魔祓を行っていたんだそうです。

 

映画「エクソシスト」の原作のモデルになった少年の臨床像は抗NMDA受容体抗体脳炎の症状そのものと指摘されているんだそうです。

 

Sponsored Link

抗NMDA受容体脳炎の原因や症状は?

原因は何?

NMDA受容体は通常、脳の神経細胞膜に分布しており、興奮刺激を伝える役割を担っているそうです。

 

このNMDA受容体が、免疫反応の結果できた抗体(抗NMDA受容体抗体)に攻撃され、機能低下が起こることで発症するのがこの病気の原因と言われているようです。

あまりに専門的すぎてなかなか理解はできるレベルではありませんが…

 

2007年にアメリカのペンシルベニア大学で行われた研究では、この抗体を特定し、病気を発見したんだそうです。

当初は、抗体の原因が卵巣奇形腫とされたため、患者は若い女性に限定されていたんだそうですが、子どもや男性もこの病気にかかることが分かったんだそうです。

この研究の延長線上で、2013年に発表された論文では、発症年齢生後8カ月~85歳8割は女性という結果が得られたんだそうです。

どんな症状が出るの?

この抗NMDA受容体脳炎の最も典型的な症状は、

 

・発熱や頭痛など風邪のような症状が現れる

・数日で幻覚や幻聴、妄想などの精神症状が表れる

・さらにけいれん発作や意識障害を伴う

・昏睡(こんすい)状態に陥る

・昏睡状態にもかかわらず、本人の意思とは無関係に手足や顔が異常な動きをする

 

というような症状が出るようです。

特に昏睡状態にもかかわらず、本人の意思とは無関係に手足や顔が異常な動きをするという「不随意運動」はこの病気でもっとも特徴的な症状となっているようです。

Sponsored Link

抗NMDA受容体脳炎発症率は?

今のところ、患者数などの正確なデータはないんだそうです。

 

過去に日本国内でこの病気と疑われる症例を04年から3年かけて分析した調査では、年間発病率は「100万人当たり0.33人」というような分析結果もあるようですが、母数が少ないため正確な疫学的な数字とは言えないのかもしれませんね。

 

しかし、その発病割合は85%が女性で、発症年齢は平均26歳だったんだそうです。

現在では、抗体を正確に特定できるようになったため、軽い症例や精神症状だけの場合など、病気の発症率は実際にはこれよりも高いと考えられているそうです。

 

Sponsored Link

抗NMDA受容体脳炎は治る?

抗NMDA受容体脳炎による死亡率は、7%程度と分析されているようです。

しかし、8割の患者さんは発症から2年以内に、援助なしで歩けるまでに回復するんだそうですよ。

また、この抗NMDA受容体脳炎による平均入院期間は約6カ月だという分析結果もあるようです。